AWSとは?導入メリット・デメリットを中小企業向けに解説

デジタル化やクラウド活用が進むなか、「AWS」という言葉を耳にする機会が増えています。
システムの改善やサーバーの見直し、クラウド移行を検討する際に、「AWSへの移行を勧められた」という企業も少なくありません。
一方で、「本当にコストは下がるのか」、「自社にもAWSは必要なのか」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、AWSの基本的な仕組みから、導入によるメリットとデメリット、AWSが向いている企業の特徴まで、中小企業の経営判断に役立つ視点でわかりやすく解説します。
自社にAWSが適しているかを判断する際の参考として、ぜひ最後までご覧ください。
「AWS」とは?何ができるの?
AWS(Amazon Web Services)はAmazonが提供するクラウドサービスです。
世界中の企業で利用されており、サーバーやデータ保存など、企業のシステム運用に必要な環境をインターネット経由で利用できます。
従来は、自社でサーバーを購入して社内に設置し、管理する必要がありました。
AWSでは、そのような設備を自社で保有せず、必要な分だけ利用できる点が大きな特徴です。
企業の規模や目的に応じてサーバーやデータ保存、データベースなど、さまざまな機能を利用できます。
まずは、AWSを理解するうえで欠かせない「クラウド」の仕組みから見ていきましょう。
クラウドとは?AWSを理解するための基本的な仕組み
クラウドとは、自社でサーバーや設備を用意するのではなく、インターネット経由で必要なシステム環境を借りて利用する仕組みです。
この仕組みは、よく電気や水道に例えられます。
電気や水道は、自宅に発電所や浄水場を持つ必要はなく、必要な分だけ利用して料金を支払います。
また、設備の維持管理は専門の事業者が行います。
クラウド(AWS)も同様に、自社でサーバー機器を保有する必要はなく、必要な分だけシステムを利用し、利用量に応じて料金を支払います。
設備の管理はAWSが行います。
このように、自社でサーバー機器を購入する場合と比べ、初期投資を抑えやすい点がクラウドのメリットです。
また、事業の状況やデータ量の変化に応じて、いつでも利用規模を柔軟に調整できるのが大きな特徴です。
AWSで利用できる代表的なサービス(EC2・S3・RDS)
AWSについて調べていると、聞き慣れない専門用語が次々に登場しますが、すべてを理解する必要はありません。
ただし、よく利用される以下の3つのサービスについて、大まかな役割を知っておくと、業者からの提案内容や見積書を理解する際に役立ちます。
- EC2: サーバー環境を利用できるサービス
- S3: データを保存するためのストレージサービス
- RDS: 顧客情報や業務データなどを管理するデータベースを利用できるサービス
これらはいずれも、自社でサーバー機器を購入・設置することなく、必要な分だけ組み合わせて利用できるのがAWSの強みです。
では実際に、こうした仕組みを持つAWSを自社に導入すると、どのようなメリットや注意点があるのでしょうか。
次の章から詳しく見ていきましょう。
企業がAWSを導入するメリット
ここからは、経営判断の参考になるよう、AWS導入のメリットについて見ていきましょう。
AWSの主なメリットは以下の3つです。
- サーバーの更新・管理負担を軽減できる
- 事業の成長に合わせてシステムを拡張しやすい
- 災害時でもシステムを復旧しやすくする
それぞれ詳しく見ていきましょう。
AWS導入でサーバーの更新・管理負担を軽減できる
自社でサーバーを所有する場合、数年ごとに買い替えや設備更新が必要になります。
また、故障対応や保守管理なども自社で行わなければなりません。
一方で、AWSを利用すれば、必要な分だけのサーバー環境をクラウド上で利用できます。
AWSを導入すれば必ず費用が安くなるわけではありません。
しかし、自社でサーバーを保有・管理する場合と比べて、設備更新や管理にかかるコストと負担を抑えられる可能性があります。
AWSは事業の成長に合わせてシステムを拡張しやすい
また、事業の成長は予測通りに進むとは限りません。
急な利用者の増加やサービス拡大に備えて、システムも変化に対応できるようにしておくことが重要です。
しかし、最初から大規模な設備を用意する必要はありません。
AWSでは、利用状況に応じてサーバーの性能や台数を増減できるため、利用者やアクセス数が増えた場合でも、必要な分だけサーバーの性能や容量を追加できます。
そのため、事業の成長に合わせて必要な分だけ環境を拡張していけます。
AWSは災害時でもシステムを復旧しやすい
自社サーバーを社内に設置している場合、火災や地震などの被害を受けると、システムやデータの復旧に時間がかかるかもしれません。
AWSを利用する場合、データやシステムは自社内ではなくクラウド上で管理されます。
適切な設定を行うことで、自社設備に被害が発生した場合でも、別の場所から業務を再開しやすくなります。
AWS導入の前に知っておきたい注意点
一方で、AWSはすべての企業にとって最適な選択肢とは限りません。
導入する前に知っておきたい注意点もあります。
主な注意点は以下のとおりです。
- 利用状況によってコストが増加する可能性がある
- AWSの設計や運用には専門知識が必要になる場合がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
従量課金制のためコスト管理が重要になる
「必要な分だけ利用できる」ことはAWSのメリットですが、「想定よりアクセス数が増えた」や「データ保存量が増えた」、「利用しているサービスが増えた」などの場合は、その分費用が高くなる可能性があります。
そのため、導入前に利用料を想定し、導入後も定期的に利用状況やコストを確認することが大切です。
AWSの設計や運用には専門知識が必要になる場合がある
AWSには多くのサービスが用意されています。
そのため、どのサービスを選ぶか、どのような構成にするか、セキュリティをどう設定するかといった判断には専門知識が必要になる場合があります。
特に重要なシステムの場合は、専門知識を持つ担当者や外部パートナーに相談しながら進めると安心です。
AWS導入に向いている会社・急がなくてもよい会社
ここまでAWSのメリットとデメリットについて解説してきました。
では、実際にどのような会社がAWS導入に向いているのでしょうか?
反対に、AWSへの移行を急がず、まずは現在の環境を見直した方がよいケースもあります。
ここからは、AWS導入を検討する際の判断ポイントを紹介します。
AWS導入に向いている会社
AWSの導入が向いている会社には、次のような特徴があります。
- 初期費用や設備更新の費用を抑えたい
- 将来的な事業拡大に合わせてシステムを拡張したい
- サーバー運用の負担を減らしたい
- 現在利用しているサーバーの更新時期が近い
特に、現在のシステム環境に課題を感じている場合は、一度AWS導入を選択肢に入れてみるのもよいでしょう。
AWS導入を急がなくてもよい会社
一方で、現在の環境に大きな課題がない場合は、必ずしもすぐにAWSへ移行する必要はありません。
以下のような場合は、まず現在の環境を継続しながら、必要に応じて将来的な移行を検討してもよいでしょう。
- 現在のシステムに大きな課題がない
- アクセス数の増減が少なく、小規模なホームページのみを運営している
- 運用コストや管理の負担に不満がない
ただし「今の環境のままでよいのか」、「将来的にAWSを検討すべきなのか」は、企業の状況や今後の事業計画によって異なります。
判断に迷う場合は、現状のシステム環境を見直しながら、専門家に相談してみるのも一つの方法です。
まとめ
ここまで、AWSの基本的な仕組みや、導入するメリット・デメリットについて解説してきました。
AWSは、サーバー購入などの初期負担を抑えやすく、事業の成長に合わせて柔軟に拡張できるなど、多くのメリットがあります。
一方で、利用状況によっては費用が増加することや、設計・運用に専門知識が必要になる場合もあります。
そのため、「AWSを導入すればすべて解決する」と考えるのではなく、自社の規模や課題に合わせて適切に活用することが重要です。
TERIYAKIでは、「サーバーの運用費用を見直したい」、「限られた人員でも安定してサービスを運営したい」といった企業様のご相談を受け、AWSを活用したシステム開発・運用支援を行っています。
新規導入のご相談はもちろん、「現在のシステム構成が適切なのか知りたい」、「AWSへ移行すべきか相談したい」といった導入前のご相談にも対応しています。
AWSの導入やクラウド活用をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。